育った環境の都合で
インベーダーゲームとかギャラクシアンとか
アーケードゲームに触れる機会が
当時の子どもにしては多かった方だと思うけど、
それにしても初めてパックマンをやったときには衝撃を受けた。
操作の仕方がさっぱりわからず
右往左往している間に赤いやつに喰われた。
周りの大人たちに「何やっとんや逃げんと」と言われたけど
だってどうやって逃げるんだよこれ。
それまでやったことのあったゲームは
左右に移動しながら弾を撃つものだった。
自機の移動は一次元。
ところがパックマンはなんと上下にも移動するゲーム。
一次元から二次元へと跳躍している。
それまでレバーは左右にしか動かないものだったので
まさか上下(前後か)にも動くなんて思いも寄らない。
筐体の都合か何か知らないけど
まったく使われることはないのにボタンがついていたので
逃げようとして一生懸命ボタンを押していた。
あとから十字レバーの操作を知って
「そういうことか!」と叫んだ。ような気がする。
その後ビデオゲームはどんどん進歩して
今では画面内での三次元移動が当たり前になっているし、
物理的にも三次元や四次元の移動が可能になるかもしれない。
いや物理的に四次元移動するゲームがどういうものか想像はつかないけど。
ともかくそれは二次元から三次元に、三次元から四次元にと
上の次元に移行するという意味では
パックマンのときと同じ進み方であって、
「次元を超える」という経験自体が初めてなわけじゃない。
きっとあれが最初で最後だ。
そういう意味で、パックマンは特別なゲームだった。
うんまあ周りの大人たちが何を悩むこともなく操作する中
最年少だったのに一人だけ柔軟な発想ができなかったのは
単にアレな子だったからだという気がしないこともないけど。