金持ち優遇税制に納得

今日ニュースで見たのだが、
スイスのオプワルデンという州が、
一見わけのわからない税制を始めた。
日本を含む多くの国では、
累進課税制度が用いられている。
所得が多くなるにつれて税率が上がるという仕組みですよね。
ところが、
オプワルデン州はまったく逆の方向に走った。
所得の多い人の方が税率が低くなるというもの。
「逆累進課税」とでも言おうか。
しかも、住民の大多数がこの制度に賛成しているという。
これには、スイスならではの事情があるようだ。
もともとスイスは、
ヨーロッパの中では群を抜いて税率が低い。
すると何が起こるかというと、
ヨーロッパの金持ちがぞくぞくとスイスの居住者になるわけだ。
金持ちと言っても、
やれ1億円もっているとか
そのレベルの金持ちではない。
世の中には、
10万円と10億円に大して差を感じないくらいの金持ちがゴロゴロいる。
ゴロゴロは言い過ぎか。
でもいっぱいいる。
そんな金持ちが次々とスイスの居住者になるわけだから、
当然税収は増える。
さらに、スイスは州によって税率が違うので、
州対抗金持ち獲得競争のような
よくわからない勝負が続いている。
そこでこのあからさまな金持ち優遇税制だ。
金持ち優遇によって
州内の金持ちが増えれば、
結果として税収額は増え
金持ちじゃない人の税金も低く抑えることができる。
最初は
「なんと思い切ったことをやったものだ」
と思ったが、
考えれば考えるほど
理に適っている気がしてくる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

One Response to “金持ち優遇税制に納得”

  • 2007/01/07 11:40

    名付けて「パラダイス・タックス」

    少しの間ハワイにいたことがある。 その時、現地の人と話をしていて 「パラダイス・…