本当に知らなかったのだから仕方がない

とても具体的な数字は書けないが、
ある年齢までわからなかったことがある。
シとツ。
カタカナの
」と「」の区別。
これを言うと
ああ、似てますよね
と言われるが、
そういう意味ではない。
似てるなあ
と思ったのではなくて、
本当に区別がつかなかったのだ。
というより、
区別があるとも思ってなかった。
みんなフィーリングで判断していると思っていた。
「*ンガポール
と書いてあれば「」だろうし、
「*ァラトストラかく語りき
と書いてあれば「」だろう。
みんな
その程度の判断をしているのだと、
本気で思っていた。
いやいや、いくらなんでも…
という反応が返ってくる。
しかし本当なのだから仕方がない。
もちろん、
今は区別も書き分けもできる。
「し」 は 「」。
「つ」 は 「」。
ほらね。
後で知ったことだが、
シもツもちゃんと小学校で習うし、
こんなものは書けて当たり前らしい。
書けるようになって本当によかった。

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