もちろん、「微妙」は載っている。
広辞苑によると、
1.美しさや味わいが何ともいえずすぐれているさま。
みょう。玄妙。「─な調べ」
2.細かいところに複雑な意味や味が含まれていて、
何とも言い表しようのないさま。「─な関係」
という意味だそうだ。
が、この「ビミョー」は
その域を遙かに超えて一人歩きをしている。
「風邪の具合どう?」
と聞かれて
「だいぶ良くなったんだけど、
完治したわけでもない」
という状態を表すのに
「ビミョー。」
新製品のお菓子を食べてみて
まずいわけではないけど
期待したほどの味でもなかったときに
「ビミョー…。」
全くの変人ではないのだが、
どこかしら普通と違う雰囲気を持った人を形容して
「あの人、ビミョーじゃない?」
など。
要するに、
「完全にこうだ、とは言い切れない」
「良いのか悪いのか判断がつかない」
「自分の表現力では形容できない」
といった場合は全て
「ビミョー」
で片づくのだ。
好きか嫌いかを言っても仕方がない。
すでにかなり多くの人に使われるようになっており、
その勢いは今のところ衰えを見せていない。
なんともビミョーな状態だ。