幸福なレジの並び方

スーパーのレジに並んでいたら
年配の女性が高校生男子に順番を譲っていた。

女性の買い物かごは食品でいっぱい。
それに対して男子はお菓子いっこ。

順番を譲ってもらったことで、
男子はお菓子いっこのために
前の人の商品がレジを通る長い時間を待たなくて済んだ。

女性の方は、どうせ時間がかかるのだから
男子がお菓子いっこ買う時間分遅くなったからといって
大した差はない。

女性の方にはほとんどマイナスがないのに
男子にとっては大助かり。
こういうのっていいなあ、と思った。

自分にとっては大したことではないが
相手にとっては大きなメリットがあるような場合
積極的にそれをやることで幸福の総量が増大する。

ついでにあなたもどうぞ、と言ってもらえるのではないか
というあさましい感情が
その場の幸福感を台無しにしたわけだが。

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