日本実業出版社様から頂戴しました。
いつもありがとうございます。
内容はこんな感じ。
- 健康か不健康か、それが問題だ
- マイナスイオンは体によいか?
- 何を飲まされているのか、わかったものではない
- 酒豪と下戸と助っ人のお酒
- アロマで記憶がよくなる?
- 血液型性格分類はウソかマコトか
- ホントはゼロじゃない話
- 数字に惑わされるな!
- どんなギャンブルが当たる確率が高いの?
- なぜ「誤差」を無視して、視聴率に一喜一憂するのか?
- 平均所得の人はホントは「平均」ではない?
- 北極には不思議がいっぱい!
- GPS衛星の時計はどれくらい遅れるか?
- 原発の「臨界」とは出力何パーセントのことか?
- 生命と進化からだまされない考え方を学ぶ
- 脳をスキャンすると人の「考え」が読める?
- ジョウシキ説からトンデモ説まで
マンモス絶滅の話- 逆クレブス回路が生命の起源?
- 地球と宇宙は白い仮説、黒い仮説の宝庫
- 近い将来、コンパスは北と南が逆を示す
- 宇宙に進化論をあてはめる人々
- ブラックホールと相対性の話
- 人間の時間から宇宙の時間へ
以前、同じ著者の
同じくタイトルに「仮説」とついた本を読んだ。
こちらはかなりの売れ行きを見せたようだが、
Amazon.co.jp ランキング: 本で2,883位 (本のベストセラーを見る)
各カテゴリー内でのランキング:
5位 ─ 本 > 科学・テクノロジー > 科学読み物 9位 ─ 本 > 新書・文庫 > 趣味・暮らし 11位 ─ 本 > 新書・文庫 > 文学・評論 > 評論・文学研究
そのときは正直に申し上げて
「なんだこりゃ」と思った。
書かれている内容自体は興味深かったのだが、
語り方に違和感を覚えた。
科学者が言ってることはあくまで仮説なんですよ、
すべて真実と思わないでね、
という主張はもちろん「科学とは」を述べる上での大前提なのだが、
あまりにも「ぜんぶ仮説!」(1)を強調しようとしすぎたせいか、
話のもっていきかたにちょっと力業を感じてしまった(2)。
今回の『白い仮説・黒い仮説』でも
「仮説」をテーマにしているのであはるが、
「ぜんぶ仮説!」感を強調するための本ではない。
あくまでどの程度確からしいか
(筆者は「グレー度」という言葉で表している)
という話が中心。
内容の落ち着き方からいって、
個人的には『白い仮説・黒い仮説』の方が好みだった。
目次にある項目のいずれかに関心があるようならオススメ。
残念なのは、筆者が
どうか、最後のエピローグだけは一読していただければ幸いです。私がこの本を書いた理由や本音を語っている部分です。
と言っているそのエピローグ。
「日本ではなぜ科学があまり注目されないのか」から始まって
科学との向き合い方に関する筆者の意見が述べられているのだが、
このエピローグを読んで印象に残るのはそこではなくて
「大槻教授をはじめとする人々」に対する筆者の心情の方。
「大槻教授をはじめとする人々」からずいぶんな目に遭わされたとのことで
筆者の心中は察してあまりあるのだが、
せっかくのエピローグにやや恨み節のメロディーを感じてしまった。
勝手なことを申し上げるようですが、
あそこがなければな・・・。