別のエントリを書いていて思ったのだが、
この言い方っておかしくないんだろうか。
1000円の募金はどうやっても1000円。
それ以上でもそれ以下でもない。
「1000円以上」も「1000円以下」も
1000円を含んでいるわけだから、
「それ以上でもそれ以下でもない」というのが何となく。
もちろん
1000円 ≠ 1000円以上
かつ
1000円 ≠ 1000円以下
なのだから、
1000円は1000円以上と同じでもなければ
1000円以下と同じでもない。
だから「それ以上でもそれ以下でもない」は変じゃない。
ただ、1000円は「1000円以上」に含まれるわけだから
「1000円は1000円以上ではない」は
「アリクイは哺乳類ではない」という命題と
同じようなことにならないだろうか。
要するにこの問題が生じるのは、
「AはBである」という表現が
少なくとも2通りの意味に取れるからだ。
「AとBは等しい」という場合と
「AはBに含まれる」という場合と。
前者の意味に取れば
「それ以上でもそれ以下でもない」という言い方には何の問題もないが、
後者のイメージが頭にあると「何か変」と思ってしまう。
言い換えてみるか。
「以上」「以下」がその数自体を含むからこうなるので、
どうしてもこれを解消したかったら
「以上」「以下」を
「〜を超える」「未満」に言い換えればいい。
「それを超えるものでもなければそれ未満でもない」
やめよう。
2008/05/22 11:32
日本語の「以上/以下」は、「(基準の値を含まずに)それより多い/少ない」を示すこともある(というか、国語辞典の定義を読むと、むしろ基準の値を含まない方が本来の意味っぽい)ので、あながちおかしい、とも言えないかと。
以下、「大辞泉」より。
【以上】
数量・程度・ゆうれつ などの比較で、それより上の範囲であること。数量では、その基準をも含む。
(引用終了)
2008/05/25 11:06
「それ以上でもそれ以下でもない範囲」は存在するけど、それ以上でもそれ以下でもない値」は存在しない。
例題の文章は誤りですね。