説教オヤジが妻のために生きる

shiozy という HN のブロガーがいる。

かつては
酒もあおるし女も泣かすという
桂春団治から落語を取ったような人だったらしいが、
ある出来事をきっかけに人生の方向性が大きく変化。

 私の人生の中で一番大きな出来事、それが「妻の介護」でした。五十五歳の若さで妻が脳梗塞で倒れました。幸い一命をとりとめましたが、右半身不随・失語症という障害を負うことになりました。

そこから始まる新たな人生を描いたのがこれ。
著者から直接ご賜本いただいた。

妻のために生きる

妻のために生きる

塩崎周司@shiozy (著)

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タイトルからもテーマからも
何だか悲壮な決意に満ちた一冊のように見えるが、
そういう連想からはほど遠い内容だ。

妻の介護を中心とする生活は
端から見るより遙かに険しいものなのかもしれない。
しかしそれを感じさせない内容だった。

むしろそんな毎日がおもしろおかしく描かれている。
実際、不覚にも読んでいて笑ってしまったし。

勝手な解釈かもしれないが
それもこれも
shiozy さんが妻と過ごすこの介護生活を
楽しんでいるからではないかと思う。

芸のためでもないのに女房を泣かすような人だった説教オヤジが
家事をしたり妻を着替えさせたり
ブログを書いたり波瀾万丈な人生を振り返ったり
新聞に連載記事を書いてみたり
団塊のオヤジ仲間たちに余計なことを言ってみたり
あちこちのオフ会に参加したり。

いずれも妻の介護というきっかけがなかったら
経験しなかったことではないだろうか。

筆者は妻の回復を子どもの成長になぞらえているが、
成長しているのはむしろ筆者の方なのではないかと思えてくる。

妻のために生きると決めた筆者はむしろ
妻のおかげで生きているのかもしれない。

人と関係を持って生きている限り
介護の問題を「ないこと」にはできない。
きっとどこかで、何らかの形で触れることになる。

せっかく向き合い方の一つの可能性が示されているのだから
shiozy の介護生活を垣間見ておくのもいんじゃないだろうか。

Amazon キャンペーンだそうです

さて、詳細は著者本人のブログに書かれているけど

8月25日に Amazon のキャンペーンをやるとのことなので
買ってみようと思う方は
せっかくなのでこの日(というか今日)にしたげてください。

キャンペーンだけど特典はありません!という潔い企画。
要するにこの日の瞬間最大風速を狙いたいということですね。
よかったらご協力を。

ただしちょっとアレな点

この説教オヤジのブログに
ちゃらちゃらとコメントを書いてしまったばっかりに
何かとんち問答みたいな話をふっかけられたので
やたらと長い文で
えらっそうな回答をしたことがある。

そのときの文章が
そのまんま引用というか転載というかされてしまった。
もちろん許可を求められて
「まあいいですけど」と言いはしたわけだが。

というわけでこの本、
いろんな人にぜひ読んでもらいたいような
このブログの読者の皆様には読んでもらいたくないような。

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4 Responses to “説教オヤジが妻のために生きる”

  • 以前会ってます

    2008/08/25 14:57

    シオジイさんは中国新聞にもエッセー掲載されてました。
    てかコメント載ったんですね、本に・・・・はは。
    さすがですわ。凄い人の輪っ!!

  • ちちち。

    2008/08/25 20:59

    マスナガさんのその問答を読みたいがために、
    買ってしまいそうな私がいる。
    shiozyさんのブログのコメント欄から探しだせないので。

  • 2008/08/27 07:24

    お礼が遅くなりました。
    もう、ご存知だとは思いますが、おかげさまで
    アマゾンヒット商品No.1になれました。(瞬間風速だけどね)
    マスナガさんはじめいろんな方々の応援のおかげです。

  • 2008/08/27 20:21

    ひぇ~ 「酒もあおるし女も泣かすという…」
    そんな人だったのですか?? こんなところに食いついてしまいましたが。
    全く 関係ないですが 昨晩の夢にマスナガさんが出てきました。
    何故か タイで 私にそうめんを作って食べるよう薦めてくれました。不可思議なことです。