自分のお客かどうかの問題じゃなくて

先日飲みに行ったところは
ビルのひとフロアがひとつの街みたいになっていた。

レトロな感じの街並みが作ってあって
上を見上げると天井に空と雲の絵が描かれていて
本当に街を歩いているような雰囲気。
そこでいろんな居酒屋が営業しているというスタイル。

そのうちの一軒で飲んだ帰りのこと。

一番奥にある店で飲んだので
街(というかビル)から出るときは
他のお店の前を通ることになった。

古い街並みのようなつくりで
どのお店も通りから中が見える。
当然、中からも通りが見える。

何事もなく歩いていたのだが、
街の出口付近のイタリアンの店主らしき人が

「ありがとうございました」

と言ってくれた。

ひとつの街のようにしてあるとはいえ
実際にはたぶんお店はテナントとして入ってるだけで
それぞれが独立しているんだと思う。

だから他のお店のお客に
「ありがとうございました」と言うのは
普通の飲み屋街にあるお店の人が
行き交う全ての人に
「ありがとうございました」と言うようなものかもしれない。

しかし、お客からみるとこのフロアは
ひとつのテーマパークのようなものであり
一軒一軒のお店がひと単位であると同時に
その街もひとつのかたまり。

そこにあるお店を利用するということは
同時にその街を利用するということになる。

利用したわけではないお店の人が
「ありがとうございました」と言ってくれることで
街全体として歓迎してくれている感じがした。

実は利用したお店自体は
店員さんの対応が残念な感じだったので
「ここもうこないかも」と思ったんだけど、
そのイタリアンの店主のおかげで
「またくるかも」に少し傾いた。

これはこの飲食店街だけの話ではないんじゃないかな。

自分が属しているという意識の有無に関わらず、
人から見れば
共通の属性を持つものは
ひとつのグループと見なされうる。

だから自分の、あるいは誰かの単体としての態度は
集団全体の印象にもつながる。

「これだから Mac ユーザーは」とか
「これだからブログ書いてる奴は」とか
「これだからホシブドウ嫌いは」とか
言われないように気をつけたいものですね。

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2 Responses to “自分のお客かどうかの問題じゃなくて”

  • 2008/09/05 20:05

    「これだから、Mac ユーザーでブログ書いていてホシブドウ嫌いは」^^

  • カイ士伝

    2008/09/07 14:14

    「これだから Mac ユーザーでホシブドウ嫌いなブログ書いてる奴は」と個人を特定すればいいんですね、わかります。