まさに携帯向けサイト開発のバイブル – PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル

この記事を読んで「これほしい!」と念じたら

見事いただくことができた。
ありがとうございます。

題名のとおり、
PHP で携帯サイトの開発をする人のための解説書。
全体に目をとおしてみたけど
確かに「バイブル」の名に恥じない一冊だと思う。

頂戴した本をあまり褒めまくると
ウソくさくなるから控えめにしたいところだが、
実際に素晴らしいんだから仕方がない。

以下、どこらへんがよかったかをだらだらと挙げてみる。

開発環境に関しては最低限のみ

こういう解説書は
できるだけ多くの層をカバーするためか、
PHP のインストールあたりも含めて
環境構築のところが丁寧に書かれていることも多い。

だが本書は
もうPHP での開発はしてるでしょ、という前提で書かれていて
開発環境に関する部分はごくわずか。
携帯サイトに適した php.ini や my.conf の例も含めて
3ページだけ。
より多くのページが、実際の開発のために割かれている。
この潔さが素晴らしい。

「本章のゴール」

各章の最初に「本章のゴール」が示されている。

「今から何をしようとしているのか」
を最初に明確にすることは大事だと思う。

ゴールを念頭に置いておくことで
いまやっている作業の意味がよく見える。
目的のわからない会議に出席したことがある人なら
その重要性を感じるんじゃないかな。

「ポイント」に目から鱗

本文のあちこちに
「ポイント」と称して Tips が挙げられている。
これが目から鱗。

今まで携帯向けサイトを開発していて
「これ何とかならないのかな」と思うことが何度もあったが、
この「ポイント」を見るだけで解決しそうなものがちらほら。
これだけでも一冊ぶんの価値がある。

あの苦労は何だったんだろう。

キャリアごとの違いを常に意識

携帯向けサイト開発において
キャリアごとにいちいち仕様が違うことほど厄介なことはないだろう。
本書はここのところを常に意識して書かれているので実にありがたい。

各章、各項目でまず全体的な話をした後、
docomo だったらこう、au だったらこう、Softbank だったこうと
それぞれの扱い方が詳しく述べられている。

よほど慣れていないと、
キャリアによる違いが出ない部分で作ろうと
最大公約数を求めるような仕様にしてしまうが、
違いがあることと、それを引きうけないと
ある程度までのことしかできないのは事実。

今まで避けてたけど、実装する勇気が出てきた。

絵文字まわりが詳しい

「いや絵文字なんていらんだろう」
という人もいるかもしれない。
実際、ちょっと前までそう思ってた。

だが、それは携帯向けサイトを
PC 向けサイトのおまけ程度に考えていた頃の話。

今や携帯での利用がメインなんて当たり前。
そうなってくると、絵文字を扱わないわけにはいかない。

入力された絵文字を取得し、
データを適切な形で保存し、
各キャリアに対応した絵文字を出力するというのは
自分で調べていたら気が遠くなるような作業だ。
これ一冊あればそれらがひととおり解決できるのかと思うと
絵文字に手を出す気も出てくるというもの。

ケータイネイティブ世代にとっては
「何これ絵文字使えないの?アホなの?」
となることを忘れてはいけない。

というわけでこれは必携の書。
さっそく何か作ってみよう。

PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル
荒木 稔 (著)


関連エントリ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加