社会保険・年金のキモが2時間でわかる本

著者よりご賜本。ありがとうございます。

1年くらい前に紹介したこの本

• 労働法のキモが２時間でわかる本 – 頭ん中

の続編というか姉妹本というかが出版された。
著者は社会保険労務士の石井孝治さん。

前回は労働法という
あまり人気の出なさそうな（失礼！）テーマでありながら
Amazon のビジネス部門で2位を獲得したとのこと。
その続編というから当然期待は高まる。

しかも今回のテーマは社会保険と年金。
ほとんど全ての国民が直接的に関わる分野なので
知っておかないわけにはいかない。

これだけ身近で、
しかもこれだけ毎日のように騒がれている話題について
十分な知識を持っている人が果たしてどれくらいいるだろう。
目次を見ただけで「あ、やばい」と思ってしまった。

第1章 給与明細のカラクリを暴く!

天引きされてる社会保険の仕組み

第2章 残業と保険料の悪魔の方程式

保険料計算の仕組み

第3章 食費節約のために入院します!?

医療保険・健康保険の仕組み

第4章 消えた年金を探せ!

国民年金・厚生年金の仕組み

第5章 小料理屋の大将が月30万円の仕事を断わったワケ

在職老齢年金の仕組み

第6章 会社を辞めても失業保険がある!ってホントに大丈夫?

雇用保険の仕組み

第7章 「そんなケガなら労災じゃないよね」はダメ、絶対

労災保険の仕組み

第8章 パートタイマー肝っ玉お母さんの逆襲

パート・試用期間中の人の社会保険

第9章 退職金を払ったら倒産するなんて!

退職金・企業年金の仕組み

今回もストーリー仕立てでさらりと読めた。
基本的な事柄を理解するだけなら
登場人物のやりとりを楽しむだけで十分わかるようにできている。

さらにもう一歩踏み込んで知りたい場合や
実際の場面で「あれ、どうだっけ」と思った場合は
各章の最後に「キモ」がまとめられていて
関係する資料もついているから
ここを参照すればいい。

専門家の助言が必要な場合もあるだろうが、
素人としてはこれだけ理解しておけば十分なんじゃないだろうか。
これは一家に一冊置いておきたい。

「いいよ別に興味ないし」という人ほど
実はこの本を必要としているかもしれない。
なぜなら

「もちろん、自分で申請しなくちゃいけないわ。申請しない場合は、払いっぱなしのまま」
「え〜っ、そんなこと教えてもらったことないんですけど…」
驚く真美にナナは、
「残念だけど、そんなものなのよね。滞納しているお金は請求されるけど、戻ってくるものがあったとしてもそれは教えてくれもしないし。要は、自分で調べて申請しろっていうことなのよね」
「じゃあ、この制度を知らない人は損をしてしまいますよね…」

だから。

オフィシャルブログも開設されているので、
最新情報はこちらでどうぞ。

• 「社会保険・年金のキモが2時間でわかる本」オフィシャルBLOG

なお、この本の最も素晴らしいところは
一番頼りになる登場人物の名前が「増永」なところですので
お見逃しなきよう。

社会保険・年金のキモが2時間でわかる本

石井 孝治 (著)