ユーザビリティの教科書『「分かりやすい表現」の技術』

もう10年ぐらい前に出た本で
ずっと前に読んだんだけど、
久しぶりに引っ張り出して読み直してみて
ユーザビリティの教科書にぴったりだと思ったので。


「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール

街中にあふれた「分かりにくい表現」を取りあげて
それがなぜ分かりにくいのか、
どうすれば分かりやすくなるのかがまとめられている。

「分かりにくい表現」の原因として
この16の犯人が引っ立てられていて

犯人1 親切心の欠如
犯人2 「受け手」のプロフィールの未定義
犯人3 受け手の熱意の読み違い
犯人4 大前提の説明洩れ
犯人5 ガイドの欠如
犯人6 複数解釈ができてしまう
犯人7 情報のサイズ違反
犯人8 欲張り
犯人9 具体性に欠ける
犯人10 重みづけの欠如
犯人11 共通項でくくらない
犯人12 相互関係を明示しない
犯人13 視覚特性の無視
犯人14 自然な発想に逆らう
犯人15 受信順序を明示しない
犯人16 直訳

これを解決するための指針として提案されているのが
この16のルール。

ルール1 おもてなしの心を持て
ルール2 「受け手」のプロフィールを設定せよ
ルール3 受け手の熱意を見極めよ
ルール4 大前提の説明を忘れるな
ルール5 まず全体地図を与え、その後、適宜現在地を確認させよ
ルール6 複数解釈を許すな
ルール7 情報のサイズ制限を守れ
ルール8 欲張るな。場合によっては詳細を捨てよ
ルール9 具体的な情報を示せ
ルール10 情報に優先順位をつけよ
ルール11 情報を共通項でくくれ
ルール12 項目の相互関係を明示せよ
ルール13 視覚特性(見やすさ)を重視せよ
ルール14 自然発想に逆らうな
ルール15 情報の受信順序を明示せよ
ルール16 翻訳は「言葉」ではなく「意味」を訳せ

出てくる事例は
街角で見かける標識や業務で扱う書類など様々だが、
その一つひとつから一般的な注意事項につなげられている。

どれをとっても
商品のパッケージ、プレゼンテーションの資料、
ウェブサイトのデザインなど
いろんな目的にそのまま使えそうなポイントばかり。

おおよそ何らかの表現を行う人は
一度目を通しておくといいんじゃないかと思う。



「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール (ブルーバックス)
藤沢 晃治 (著)

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何よりこの本自体が「分かりやすい」のが素晴らしい。
語る前にまず身をもって示せと。

はい、努力します。

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