同じことを何度も聞いてくる人への返事で言わない方がいいことと、何と言えばいいかの提案

いま念頭に置いてるのはメールなんだけど、
ちゃんと説明したことが伝わってなくて
同じことを何度も聞かれたり
謂れない非難を受けたりすることはあると思う。

「もう!前にも言ったじゃん!」と憤りたくもなるし
返信するときにこんな表現をしたくなる気持ちもわかる。

その点につきましては以前にもお伝えいたしましたとおり、[同じ説明をする]

でもこれを言っても誰も幸せにならないので
やめておいた方がいいような気がする。

以前にもお伝えしたことがちゃんと受け止められていれば
そのような悩ましいやりとりは発生しなかったはずなので、
相手はたぶん以前にもお伝えされたということを認識していない。

だからこの表現は「思い出してね」ではなく
「ちゃんと読んでないお前が悪い」という意味になってしまう。
そんなつもりはなくても、
相手は「非難されている」という印象だけを持ってしまうんじゃないかな。

まあ「以前にもお伝えしたのでもう説明しませんさようなら」
という内容の回答をするんならそれでもいいかもしれない。

でも相手との関係を断絶するつもりじゃないんなら
結局はまた説明することになるので、
「以前にも云々」の部分がもたらす効果はおそらく次の2つのみ。

  • 自分の溜飲が下がる
  • 相手の感情が逆撫でされる

溜飲を下げる代わりに相手を不愉快にさせるのは
大人の対応としてはいまひとつな気がする。

ただ、以前にもお伝えしていることをお伝えしないと
実際にお伝えしなかったことにされてしまって
説明しなかった自分が悪いことになってしまいそうで
それも好ましくありませんね。

なのでできるだけこういう表現をするようにしてます。

[同じ説明をする]。なおこの点につきましては、x月x日付けでお送りしたメール(件名: xxxxx)もあわせてご参照ください。

「ほらあんたが聞いてないのが悪い」ではなく
「ここを見ていただいたらもっと理解が深まるかも」
という感じがしませんか。

これなら相手を非難することなく
ちゃんと説明済みであることが伝わるので
「以前にも」の言い方よりは穏やかに物事が進むんじゃないかな。

まあそもそも念入りに読んでくれない相手だから
そのような事態になっているので
今回の表現も素通りされたり忘れられたりするかもしれないし
指摘したメールを読み返してくれる可能性も低いかもしれないけど、
それでも不要な摩擦を生んだり
諦めて何も言わずにおくことで災いの種を残したりするよりは
マシだと思います。

まあ夢の中ででも
「ああ、あのときちゃんと言ってくれてたんだ。悪いことをした」
と思ってくれることを想像しながら
穏やかに眠りましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2 Responses to “同じことを何度も聞いてくる人への返事で言わない方がいいことと、何と言えばいいかの提案”

  • shin

    2010/11/24 12:33

    同じことを言われているうちに「あ、前も聞いた、同じこと言わせてごめんなさい」と思っている人である場合、正論でトドメを刺すのは気の毒だと思うのです。(忘れやすい自分擁護)
    こういうやりとりは、メールなどの文章と会話とでだいぶ違いますよね。

    #と、あえてコメント欄に書いてみる。

  • 2010/11/25 15:31

    自分は、相手がお客様の場合、「本件は××付けのメールでお伝えしたつもりでしたが、説明がわかりにくかったようで申し訳ありません」のように前置きしてから前回とは少し違った説明をします。

    自分に非があるとされてしまうとのちのち責任問題になる可能性があるため、「オレは言ったぞ」とはっきり伝えておく必要はありますが、相手の顔をつぶしてはいけませんから、上記の表現を取っています。

    実際、体験的には、読み落とされた場合、得てして相手の不注意というより説明の仕方が悪かった、ということが多いように思います。