英語を学ぶおおよそすべての日本人にお勧めしたいのが
NHK の語学番組『トラッドジャパン』です。
必ず身につけたい知識
英語を学ぶ目的は人それぞれだと思うけど、
「何らかのコミュニケーションのため」という点においては
ほぼ共通してるんじゃないかな。
いわゆる異文化間コミュニケーションでは
そこで使われる言語の能力ももちろん重要だけど
お互いの文化、社会的背景や両者の違いを理解することも同様に大切ですね。
だからといってアメリカの歴史やらイギリスの風習やら
英語圏の文化や社会について知識をつけろとかそういうことではなくて、
まず自分の、例えば日本人なら日本のことを知る方が大切じゃないかと思ってます。
自分が背景に持つ文化について何も知らないで
何が異文化間コミュニケーションですか。
日本の文化に関する知識と理解が不足していると実感したのが
『トラッドジャパン』を見るようになった理由です。
番組の内容
日本文化の魅力を英語で伝えるにはどうしたらいいか。
そのヒントを探るのががこの番組の目的です。
日本文化を伝える3分のビデオクリップを中心として
20分の番組が構成されています。
まずは日本語字幕つきでビデオクリップを放送。
その後、講師の江口裕之さんが
英国出身の Stuart Varnam-Atkin さんに感想を聞いて
少し英語で会話。
それから次のような各コーナーが続きます。
そして最後にビデオクリップをもう一度放送。
今度は字幕が英語になります。
この
- 日本語字幕で見せる
- 内容を解説したり表現を身につけたりする
- 英語字幕で見せる
という流れのおかげで、
初心者から上級者まであらゆる学習段階にある人が
一緒に見て楽しめるようになってます。
もちろん必要ない人は字幕を見なければいい。
オーソドックスな流れといえばそうかもしれないけど、
この番組はこのあたりが本当によく作り込まれてると思います。
放送と教材
これを書いている時点では、
NHK の E テレ(教育テレビ)で
放送:火曜日 午前6:00~6:20
再放送:土曜日 午前5:00~5:20
となっています。
どっちも朝はやいけど、予約録画をして好きな時間に見ればいい。
テキストも CD も DVD も販売されているので
番組のペースよりゆっくり学びたいとか
出先で空き時間を利用したいとかいう場合にはこちらが便利かも。
もうひとつわかること
この番組を見ると、自分がいかに日本のことを知らないかがよくわかります。
そして同時に、それはきっと日本人だけじゃないだろう、とも思えてきます。
どこから来た人であっても、
自国の文化についてそんなに詳しく知ってるわけじゃない。
日本での生活が長いせいもあって
タイ出身なのにタイのことをよく知らない友人がいるんだけど
今度から「なんだよ知らないのかよ」といった態度は取らないようにします。